SCORER Edgeでは機種によって有線LAN、WiFi、USBイーサネットなど複数の物理ネットワークインターフェイスを持っています。
それぞれのネットワークインターフェイスごとにLayer2(macアドレスレベル)Layer3(IPレベル)での柔軟な設定が可能となっています。
また、監視カメラなどの周辺ネットワーク機器などへの疎通確認といった便利機能やルーティングなどの設定も可能となっています。
まず一般的なネットワークの接続方法についてですが、Generalタブで設定します。

WiFiに関しては端末へのアクセス方法にて解説しています。
まずはLayer2にてアクセスポイント設定を行い、Layer3設定でDHCPでの参加か固定IPの設定かを選びます。
アクセスポイント登録は複数のアクセスポイントが登録できるためどのルータに接続するかのPriorityの設定(若いほど接続優先度が高い)、やLayer3でのmetrics(若い番号のほうが最適な経路と設定される)をほかの候補と被らないように設定しましょう。もし同じ優先度で設定してしまうとたまにネットワークにうまく接続できなかったりすることがあります。

WiFi以外のLayer2に関してはネットワークインターフェイスがeth0, eth1などわかりにくいため、表示上のニックネームが設定できる機能のみとなります。

Layer3においては個別にDNS、ルーティングについて設定も可能です。
layer2において個別に選択するとLink Detailsがボタンに表示されます。これにより接続状態の詳細なログが確認できます。

なお、ラズパイ4版など搭載しているネットワークチップがアクセスポイントモードに対応しているものについてはgeneralタブの下部でアクセスポイントの設定が可能です。
また、現状IntelNUCは対応していません。

APモードの設定は
サブネットと共に柔軟なネットワーク設定が可能です
DHCPサーバーのONOFFに加えてアクセスする端末が固定IPではなくDHCP設定でアクセスしてきたときのIPレンジを設定します。
設定したネットワークのルーティング情報が表示されます。
また、ここで「Pingボタン」があります。
これを使えば端末から外部にpingが確認できますので、例えば離れた場所の端末にVPN接続するなどした際に近くのカメラのIPが疎通できているかなど、主に調査目的で利用することが多い機能です。

使い方としては確認したい外部機器のIPアドレスを入力してSubmitするだけです。aliveかunreachableで返ってきて疎通状況が簡単に確認できます。


また、TestRouteボタンでは下記のようにネットワーク経路の確認が可能です。
目的のIPアドレスまでにどのようなルーターの経路、ゲートウェイを通っているか確認ができます。

例えばラズパイ4をカメラとして、IntelNUCを解析端末としてそれぞれが別の場所・ネットワークになったような特殊な場合でも遠隔でVPNをつなぐことにより映像の受け渡しも可能になる機能です。
ここで利用するVPNサーバーはSoftEtherのものに限っており、自ら立ち上げたVPNサーバーに応じて
を設定することでネットワークに参加可能です。VPNサーバーへの接続状況はHelpメニューのDeviceInformationで接続しているネットワーク状況が確認できます。

SCORER Edgeでは連続長期稼働も可能なように確認していますが、SDKなどでユーザーが作ったプログラムなどでメモリが漸増していく場合などで再起動したい場合や、店舗など夜間もと電源が落とされる環境で安全にシャットダウンしたいなど時間別に再起動、シャットダウンを行いたいケースがあります。
その場合、SCORER Edgeでは曜日を選択して指定した時刻で再起動、シャットダウンを行えます。大本のONOFFによって有効・無効を切り替えることもできます。デフォルトは毎日深夜1時に再起動設定が入っています。

SCORER EdgeではIntelNUC版は電源OFF時でも時計のみ小型内臓電池で動かし続けられるリアルタイムクロック機能が搭載しており、ラズパイ4についてはフューチャースタンダード出荷品はオプションとして対応するリアルタイムクロックモジュールがついています。
インターネットに接続するたび時刻補正を行いリアルタイムクロックに書き込む仕組みのため、もしリアルタイムクロックがなく、インターネットにつなげない環境の場合はシャットダウン時時計が止まる・リセットされてしまうため時刻が大幅にずれます。ただしNTPサーバーを端末と同じネットワークに配置した場合そのサーバーを参照して時刻を自動補正することが可能です。
Date and Timeは時計まわりの機能を一括で確認・設定できます。
Generalタブでは
が表示されどのぐらいそれぞれに差分があるか確認可能です。
リアルタイムクロックに関しては日本標準時JSTではなく世界標準時UTCが表示されます。

Timezoneタブではローカルタイムのタイムゾーンを設定できます。デフォルトは日本(Asia/Tokyo)になっています。

NTPタブではNTPサーバー(デフォルトではインターネット上の公開サーバが設定されています)との同期状態が確認可能で

Status欄のShowDetailsより詳細な情報が下記のように表示可能です。

GeoLocation機能はカメラストリームで登録できる位置情報同様にIntelNUCやラズパイ4などのSCORER Edge自体の位置情報を登録することが可能です。
Generalタブでは端末位置の確認と

Editを押した後位置アイコンをドラックして移動できます。
アップデートされた内容をアカウント連携したSCORER Cloudに情報をアップロードすることは「Update the location information to SCORER Cloud」にて可能です。
Map Serviceタブでは利用する地図データベースを選択可能です。デフォルトはLeafletを利用しており、Mapboxも利用可能です。

Mapbox利用の際には記載されたMapboxのサービスサイトでアカウントを登録して、アクセストークンを取得・転記する必要があります。


Image(FTP)を設定する
に設定方法が記載されています。こちらを参照ください。

safie_cameraを設定する に設定方法が記載されています。こちらを参照ください。
SCORER EdgeではSCORER Cloundとアカウント連携することによりログ、画像、動画といった情報を随時適切にアップロードする仕組みを持っています。
Cloud Uploader設定ではどのタイプのファイルを送るか送らないか、ネットワーク不通などで一時的に貯められる日数はどのぐらいかなどが設定可能です。
日数についてはデフォルト値は少なめに設定されていますが、内部保存領域を超える日数で設定してしまうとシステムが不安定になることがありますのでご注意ください。
目安としてPendingUploadsで保存中の容量が確認できます。

Naming Ruleでは外部デバイスの接続において、OSの特性から自動認識状態ですとたまに別の端末と入れ替わってしまったり、選択できなくなることが起きます。
そこで、USBカメラやUSBテザリング機器などで特定の機種を永続的に認識し続けたいときに強制的に名前を与えて登録することで固定化することができます。
基本的に特殊な環境でしか設定しないものですので、必要となった際はフューチャースタンダード社に問い合わせせることをお勧めします。
USBカメラについては複数のusbカメラを接続する時にて設定方法を記載しています。

Wi-Fiタブについては現状SCORER Edgeで対応している標準USBテザリングルータはNECプラットフォーム社製のEA-01シリーズのみですので、変更しません。

こちらはフューチャースタンダード社が利用する特殊なモードです。
基本的に触ることはありません。